木もれびの森

ムシホコリ

モジホコリ科ススホコリ属

林の中に出現する粘菌で、鮮やかな黄色をしているためにすぐ目に付くのがモジホコリ科のススホコリとムシホコリの変形体です。両者の区別がつきにくいのですが、ムシホコリの方は垂れ下がるように伸びていくことである程度見分けることができます。

ムシホコリの典型的な変形体

ムシホコリの典型的な変形体

2020年7月26日 若松

ススホコリと同様、変形体は1日で子実体に変化します。ススホコリの子実体は薄い黄色や白色の石灰質の塊でしたが、ムシホコリの子実体は黄緑色の糸状の集合体です。変形体から子実体に変わる過程を追えた4つの例を下に示します。さまざまな形状のパターンで広がっていくのがわかります。

例1:切り株に黄色の粘菌が見つかりました。これだけ見るとムシホコリかススホコリか区別がつきません。翌日になると、黄色の部分がごっそり上の方に移動し、上から垂れ下がるようになっていました。翌々日になると、黄色の塊が黄緑色の糸状に変化しています。

粘菌発見

粘菌発見

2022年6月22日 若松

変形体

変形体

2022年6月22日 若松

翌日、右側上部に移動

翌日、右側上部に移動

2022年6月23日 若松

形状も大きく変化

形状も大きく変化

2022年6月23日 若松

黄色のペンキを流したよう

黄色のペンキを垂らしたよう

2022年6月23日 若松

意外と丈夫

意外と丈夫

2022年6月23日 若松

翌々日、子実体に変身

翌々日、子実体に変身

2022年6月24日 若松

子実体になっても繋がっている

子実体になっても繋がっている

2022年6月24日 若松

例2:ムシホコリは必ずしも垂れ下がるとは限りません。さまざまな広がり方をしているムシホコリを見つけました。広がり方を決める因子はなんなのでしょう。

あちらこちらに

あちらこちらに

2022年6月23日 若松

翌日、子実体に変身

翌日、子実体に変身

2022年6月24日 若松

平らなところでは放射状に広がっていく様子が見られます。

放射状

放射状

2022年6月23日 若松

放射状

放射状

2022年6月23日 若松

放射状

放射状

2022年6月23日 若松

放射状

放射状

2022年6月23日 若松

枝の周りを包み込む

枝の周りを包み込む

2022年6月23日 若松

葉にも

葉にも

2022年6月23日 若松

ムシホコリの子実体は糸状の子嚢の集合体です。

子実体

子実体

2022年6月24日 若松

子実体

子実体

2022年6月24日 若松

例3:放射状の円形からなる変形体が見つかりました。複数箇所から一斉に伸びてクラスターを形成しています。

変形体のクラスター

変形体のクラスター

2022年7月22日 若松

翌日、子実体に変身

翌日、子実体に変身

2022年7月23日 若松

変形体

変形体

2022年7月22日 若松

イモムシのような子実体

イモムシのような子実体

2022年7月23日 若松

例4:ムシホコリの多くは枯れ木の表面に見られますが、中には葉の上に広がっていく場合もあります。

葉の周辺にいたものが

葉の周辺にいたものが

2023年6月27日 若松

翌日、葉の上で子実体に変身

翌日、葉の上で子実体に変身

2023年6月28日 若松

拡大してみると

拡大してみると

2023年6月28日 若松

イモムシ様の子嚢の集合体

イモムシ様の集合体

2023年6月28日 若松

以下、ムシホコリの様々な変形体を、見つけた順に載せます。

変形体1

変形体1

2018年7月17日 東大沼

変形体2

変形体2

2018年8月16日 若松

変形体3

変形体3

2019年6月26日 若松

変形体4

変形体4

2019年7月6日 若松

変形体5

変形体5

2019年7月10日 東大沼

変形体6

変形体6

2022年6月23日 若松

変形体7

変形体7

2022年6月23日 若松

変形体8 切り株についている

変形体8

2022年6月23日 若松

変形体9

変形体9

2022年7月21日 大野台

変形体10 葉の上に

変形体10

2023年6月27日 東大沼

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